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第40巻 第10号 2007年10月 [目次] [全文 ( PDF 352KB)]
原著

大腸癌術後早期経口摂取を目的とした超音波検査によるgastric emptyingの評価

古泉 友丈, 角田 明良, 林 征洋, 榎澤 哲司, 安田 大輔, 鈴木 研也, 草野 満夫

昭和大学一般・消化器外科, 同 第1病理

 はじめに:我々はX線非透過性マーカーを利用して,gastric ileus(以下,GI)の回復を指標にした大腸癌術後早期経口摂取を行っている.しかし,本法はX線被曝を伴うため,代替する方法としてUSでGIの回復が評価可能か研究した.方法:(1)対照症例24例と大腸癌患者24例を対象として空腹時におけるUSを用いた胃幽門部面積(PA)を測定した.(2)健常者6例における空腹時胃排出能を,水および全粥摂取前後の経時的なPAで評価した.(3)大腸癌患者24例について術後第1病日の8時にマーカー20個を内服,6時間後に腹部単純X線写真とPA測定を行った.第2病日以降は9時に2つの検査を行い,経口摂取はマーカーの70%以上の排出時点で開始した.結果:(1)対照症例と大腸癌患者の空腹時PAに有意差はなかった.(2)摂取後のPAの経時的な測定では飲水後30分,全粥摂取後240分でそれぞれ摂取前PA値に復した.(3)大腸癌患者の経口摂取開始時期は,術後45時間と排ガスの時期48時間より遅くなかった.マーカーによる評価では第2病日に71%の症例でGIが回復していた.一方PAは術後第1病日では術前より高値であったが,第2病日にはおおむね術前値に復し,GIが回復していた.したがって,マーカーとPAによる評価の推移が同等と考えられた.考察:超音波下のPAの測定でgastric ileusの回復が評価可能である.

索引用語
gastric emptying, colorectal surgery, early oral feeding, ultrasonography

日消外会誌 40: 1647-1654, 2007

別刷請求先
古泉 友丈 〒142-8555 品川区旗の台1-5-8 昭和大学一般・消化器外科

受理年月日
2007年3月28日

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