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第40巻 第11号 2007年11月 [目次] [全文 ( PDF 553KB)]
症例報告

原発性胆汁性肝硬変の診断から10年後に発症した胃癌の1例

境 雄大, 佐藤 浩一, 田中 正則1), 須藤 晃司2), 今 昭人, 須藤 泰裕, 長谷川 善枝

弘前市立病院外科, 同 臨床検査科1), 同 内科2)

 10年前に原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis;以下,PBC)と診断され,ウルソデオキシコール酸で治療中の76歳の女性が,血便と貧血の精査で胃体部に出血性胃潰瘍と幽門前庭部に幽門狭窄を呈する進行胃癌と診断された.幽門側胃切除術,D2郭清,肝楔状生検を行った.前庭部から十二指腸に全周性の1型腫瘍を認め,病理組織学的に低分化腺癌と診断された.総合所見はT2N0H0P0CY0M0,Stage IBで,根治度Aであった.胃体部にUl-IIの潰瘍を認め,Helicobacter pyloriが検出された.肝生検標本はScheuer分類III期のPBCと診断された.術後経過はおおむね良好であった.一過性に肝機能障害を来したが,術後22日目には術前値に回復し,術後31日目に退院した.PBCと胃癌の合併は比較的まれな病態であり,PBCの診断から10年以上で発症した胃癌は極めてまれである.PBC患者では経過観察時にも肝外悪性腫瘍の検索を行う必要がある.

索引用語
primary biliary cirrhosis, gastric cancer, Helicobacter pylori

日消外会誌 40: 1781-1787, 2007

別刷請求先
境  雄大 〒036-8004 弘前市大町3-8-1 弘前市立病院外科

受理年月日
2007年3月28日

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