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第40巻 第11号 2007年11月 [目次] [全文 ( PDF 501KB)]
症例報告

敗血症性ショックによりARDSを併発した非穿孔性急性虫垂炎の1例

竹内 裕也1)2), 米沢 光平1), 金 史英1), 島田 敦1), 大石 崇1), 磯部 陽1), 池内 駿之1), 窪地 淳1), 北島 政樹2), 松本 純夫1)

独立行政法人国立病院機構東京医療センター外科1), 慶應義塾大学外科2)

 敗血症性ショックからacute respiratory distress syndrome(以下,ARDS)を呈した極めてまれな非穿孔性虫垂炎症例を経験した.患者は基礎疾患のない30歳代の男性で,急性虫垂炎と診断され,緊急入院となった.入院時の腹部CTでは,虫垂の腫大を認めたが,明らかな虫垂穿孔や腹腔内膿瘍の所見はみられず,保存的治療を行った.入院翌日に体温が39℃台となりショックとなったため,虫垂穿孔による腹膜炎と敗血症を疑い,緊急手術を施行した.術中所見では虫垂は腫大していたが,穿孔や穿通を認めなかった.術直後よりARDSとなり,人工呼吸管理を行ったが,その後の集中管理で全身状態は改善し,第13病日退院となった.非穿孔性急性虫垂炎に伴って敗血症が生じた症例は,現在まで自験例を含め本邦7例,海外6例の報告のみである.また,ARDSを併発したものは過去に報告がない.穿孔性虫垂炎でなくとも,本症例のような敗血症やARDSを併発し重篤な経過をたどりうることを十分に認識しておくべきであると考えられた.

索引用語
nonperforating appendicitis, sepsis, ARDS

日消外会誌 40: 1845-1851, 2007

別刷請求先
竹内 裕也 〒160-8582 新宿区信濃町35 慶應義塾大学外科

受理年月日
2007年3月28日

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