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第40巻 第12号 2007年12月 [目次] [全文 ( PDF 301KB)]
原著

穿孔が大腸癌患者の予後に与える影響

白坂 健太郎, 船橋 公彦, 小池 淳一, 斉藤 直康, 塩川 洋之, 越野 秀行, 牛込 充則, 栗原 聰元, 後藤 友彦, 寺本 龍生

東邦大学医学部外科(大森) 一般・消化器外科

 目的:穿孔を合併した大腸癌患者の術後のサーベイランスについては,いまだ統一した見解は得られていないのが現状であることから,穿孔を伴った大腸癌患者の長期予後を含めた臨床的特徴について検討を行った.対象と方法:1984~2004年の20年間に腹膜炎で発見された大腸癌28例を対象とし,臨床病理組織学的背景と術後の再発形式および予後を検討した.成績:男女比は20:8で,平均年齢61.5歳(45~82歳).部位としてはS状結腸(56%)に多く,穿孔部位は病変の口側13例,腫瘍部15例で,遊離穿孔は18例(64.3%)に認められた.組織学的進行度は,stage II 17例,stage III 7例,stage IV 3例,不明1例で,対象の半数以上の60%がstage IIであった.手術は22例(78%)に根治術が行われたが,4例がDICによる術後合併症死であった.再発例は32%(7/22)で,stage IIおよびIIIの29%に認められた.再発形式は肝臓2例,肺+局所1例,腹膜2例,吻合部1例,局所再発1例で,再発時期は平均33.6か月(2年10か月)であった.生存率は63.5%で,これは深達度ss以上の非穿孔153例(コントロール群)のstage IIIに相当するものであった.結論:穿孔と大腸癌の予後との関連性が示唆された.穿孔症例の再発は穿孔に関連するものが多く,慎重な経過観察が必要と考えられた.

索引用語
colon cancer, perforation, recurrence, prognosis, clinical staging

日消外会誌 40: 1881-1886, 2007

別刷請求先
船橋 公彦 〒143-8541 大田区大森西6-11-1 東邦大学医療センター大森病院消化器外科

受理年月日
2007年5月30日

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