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第41巻 第1号 2008年1月 [目次] [全文 ( PDF 547KB)]
症例報告

詳細な病理組織学的検討により診断された胃未分化癌の1例

高見 一弘, 三浦 康, 小林 照忠, 森谷 卓也, 柴田 近, 木内 誠, 小山 淳, 大沼 忍, 佐々木 宏之, 佐々木 巌

東北大学医学部生体調節外科, 東北大学病院病理部

 胃未分化癌は「病巣のどの部分にも腺癌や扁平上皮癌への分化を示さない癌」と定義される極めてまれな疾患で,詳細な病理組織学的検討を行っている報告は少ない.症例は62歳の男性で,吐血を主訴に近医を受診.上部消化管内視鏡検査にて胃体上部小彎に5型腫瘍を認め,生検の病理組織学的検査では確定診断に至らず,小細胞癌や悪性リンパ腫,未分化癌が鑑別診断に挙げられた.手術では肝外側区域,左横隔膜に腫瘍が直接浸潤していたため浸潤部の合併切除を伴う胃全摘,脾合併切除術を施行した.切除標本の病理組織学的検索時に複数の免疫組織染色検査を施行したが確定診断が得られなかった.しかし,鍍銀法では上皮性パターン,電子顕微鏡検査でも上皮性結合に相当する接着装置が認められ胃未分化癌と診断した.術後TS-1の投与を行っているが現在まで再発は確認されていない.臨床病理組織学的特徴を明らかにし,治療方針確立のため,今後症例の蓄積が必要と考えられた.

索引用語
undifferentiated carcinoma, gastric cancer, immunohistochemistry

日消外会誌 41: 52-56, 2008

別刷請求先
三浦  康 〒980-8574 仙台市青葉区星陵町1-1 東北大学医学部生体調節外科

受理年月日
2007年6月27日

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