症例報告
FDG-PETで陽性所見を呈した脾原発炎症性偽腫瘍の1例
竹内 聖, 柏木 裕貴, 藤田 博崇, 近藤 昭宏, 岡田 節雄
坂出市立病院外科
患者は38歳の女性で,発熱と左肩痛を主訴に近医を受診し,CTで脾腫瘍を指摘され当院紹介となった.血液検査でCRPと可溶性IL-2レセプター値が上昇していた.腹部CTで脾臓に82 mmの造影されない辺縁明瞭な腫瘤を認めた.FDG-PETで腫瘤に一致してFDGの強い集積を認めた.脾腫瘍の診断で脾臓摘出術を施行した.肉眼的には78×76 mmの境界明瞭,充実性腫瘤で赤褐色と白色調の部分が混在していた.病理組織学検査で脾原発の炎症性偽腫瘍と診断された.脾原発炎症性偽腫瘍のFDG-PET所見についての本邦報告例はなく,若干の文献的考察を加えて報告する.
索引用語
inflammatory pseudotumor, splenic tumor, inflammatory myofibroblastic tumor
別刷請求先
竹内 聖 〒762-0031 坂出市文京町1丁目6-43 坂出市立病院外科
受理年月日
2007年5月30日
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