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第41巻 第4号 2008年4月 [目次] [全文 ( PDF 668KB)]
原著

低侵襲性かつ安全性に主眼をおいたmoving window法による小開腹大腸癌根治術

竹内 英司, 小林 陽一郎, 宮田 完志, 湯浅 典博, 後藤 康友, 三宅 秀夫, 長澤 圭一, 安江 敦, 高橋 崇真, 三宅 隆史

名古屋第一赤十字病院一般消化器外科

 はじめに:大腸癌に対してmoving window法を用いた小開腹大腸癌根治術を施行した症例について検討を行った.対象と方法:2002年11月から2007年3月までに当院で大腸癌の診断で7 cmの皮膚切開によるmoving window法により切除術が施行された175例を対象とした.これは同期間での当院の大腸癌手術症例数606例の29%に該当した.吻合はfunctional end to end anastomosisもしくはdouble stapling techniqueによる器械吻合を用いた.結果:21名の外科医によって施行され,うち69例(39%)が,卒後3年目から9年目の12名の外科医であった.39例(22%)で創が10 cmに延長された.平均手術時間は127分,平均出血量97 mLで,術中合併症としては,縫合器による腸管損傷を1例(0.6%)に認め,翌日再手術を行った.術後合併症を27例(15%)(イレウス:11例(6%),SSI:4例(2%),ドレーンの逆行性感染:3例(2%)など)に認めたが,縫合不全はなかった.癌性腹膜炎の増悪,認知症がきっかけの肺炎の悪化による在院死をそれぞれ1例に認めたが,手術関連死亡はなかった.82例(47%)にクリニカルパスを使用し,75例(91%)がパスを完遂した.全症例の平均術後在院日数は14日であった.考察:本法は通常の開腹手術と同様の直視下の3次元の手術であるため,一般の外科医でも安全に施行できる低侵襲手術である.

索引用語
minilaparotomy, moving window method, functional end-to-end anastomosis, minimally invasive surgery, surgical site infection

日消外会誌 41: 380-387, 2008

別刷請求先
竹内 英司 〒453-8511 名古屋市中村区道下町3-35 名古屋第一赤十字病院一般外科

受理年月日
2007年9月26日

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