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第41巻 第4号 2008年4月 [目次] [全文 ( PDF 740KB)]
症例報告

バルーン下逆行性経静脈的塞栓術を用いた門脈―大循環シャント閉塞により肝機能が改善し計画的肝切除を施行しえた肝細胞癌の1例

森田 和豊1), 武冨 紹信1), 山下 洋市1), 福原 崇介1), 萱島 寛人1), 黒田 陽介1)2), 伊藤 心二1), 小西 晃造1), 川中 博文1), 前原 喜彦1)

九州大学大学院消化器・総合外科1), 同 形態機能病理学2)

 症例は82歳の男性で,平成2年にC型慢性肝炎を指摘され,平成16年5月にS8径2.5 cm,S6径1 cmの2個の肝細胞癌に対し,他院で肝動脈化学塞栓療法(transcatheter arterial chemoembolization;以下,TACE)を施行した.平成17年11月にS6に局所再発し,再びTACEを施行したが,効果なくS6局所再発部位が径2.5 cmに増大,当科紹介となった.入院時の肝機能はChild-Pugh分類Grade B(8点),肝障害度Cで肝切除術適応外と考えられた.しかし,本症例は著明な胃腎シャントがあり,シャント閉塞による肝機能改善を期待してバルーン下逆行性経静脈的塞栓術を施行した結果,Child-Pugh分類Grade A(6点),肝障害度Bに改善したため,肝S6部分切除術を施行しえた.門脈―大循環シャントを認める高度肝機能障害合併肝細胞癌症例では,バルーン下逆行性経静脈的塞栓術により肝機能が改善し肝切除術の適応となる症例があり,TACE抵抗性の症例では特に有用な治療戦略になりうる.

索引用語
hepatic resection, hepatocellular carcinoma, balloon-occluded retrograde transvenous obliteration(B-RTO)

日消外会誌 41: 418-423, 2008

別刷請求先
森田 和豊 〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1 九州大学大学院消化器・総合外科

受理年月日
2007年10月29日

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