症例報告
副交通胆管枝の1例
亀山 眞一郎, 伊志嶺 朝成, 蔵下 要, 長嶺 義哲, 古波倉 史子, 新里 誠一郎
浦添総合病院外科
極めてまれな副交通胆管枝(communicating accessory bile duct)の1例を経験したので報告する.症例は60歳の女性で,胆石手術目的で近医より当科紹介となり,腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.手術所見・術中胆道造影および術後経静脈的胆道造影検査後CTで前下亜区域枝(B5)と胆嚢頸部との交通が確認され,副交通胆管枝と診断した.国内外の報告から副交通胆管枝および類似の所見を呈する症例を集計して検討したところ,さまざまな成因で発生した症例が混在しているものと推察された.また,腹腔鏡下胆嚢摘出術に際しては,胆嚢頸部周囲の慎重な剥離操作が肝要であることが再認識された.
索引用語
communicating accessory bile duct, bile duct duplication, double hepatic duct
別刷請求先
亀山眞一郎 〒901-2132 浦添市伊祖4-16-1 浦添総合病院外科
受理年月日
2007年11月28日
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