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第41巻 第8号 2008年8月 [目次] [全文 ( PDF 640KB)]
症例報告

無症候性孤立性上腸間膜動脈解離の1例

秋山 芳伸, 尾曲 健司, 松原 健太郎, 北郷 実, 服部 裕昭, 鈴木 文雄, 大高 均

国家公務員共済組合連合会立川病院外科

 症例は54歳の男性で,尿管結石経過観察目的のCTにて上腸間膜動脈(superior mesenteric artery;以下,SMA)の解離が診断され当科紹介となった.小腸虚血を疑わせる腹部症状なく,CT上解離動脈の拡張なく解離腔より分枝する空腸動脈も認められなかったため,抗血小板剤の内服および血圧コントロールにて経過観察とした.1年目のCTにて解離腔の完全な血栓閉塞が認められた.この時点でSMAに解離腔による真腔の圧迫や解離腔の拡張所見なく,小腸虚血,腹部症状も認められなかった.大動脈解離を伴わない孤立性のSMAの解離は比較的まれであり,小腸虚血症状を呈し緊急大量腸切除を必要とすることもあるが,解離腔による真腔の圧迫や血栓塞栓を原因とする虚血症状,動脈瘤化を呈さない場合は,保存的に治療し良好な成績が得られることもあるため,症状および検査所見を十分に検討し,治療方針を決めることが肝要であると考えられる.

索引用語
superior mesenteric artery, isolated dissection, mesenteric ischemia

日消外会誌 41: 1619-1624, 2008

別刷請求先
秋山 芳伸 〒190-8531 立川市錦町4-2-22 国家公務員共済組合連合会立川病院外科

受理年月日
2008年1月30日

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