有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第41巻 第12号 2008年12月 [目次] [全文 ( PDF 780KB)]
症例報告

特発性上腸間膜動脈解離による重度の腸管虚血に対し右胃大網動脈を用いた空腸動脈再建が有効であった1例

内山 秀昭, 久米 正純, 松浦 弘, 福田 篤志, 岡留 健一郎, 前原 喜彦

済生会福岡総合病院外科, 九州大学大学院消化器・総合外科

 症例は42歳の男性で,食後の激しい腹痛を主訴とし,造影CTにて上腸間膜動脈起始部より約3 cmの部分からその動脈解離が認められ,上腸間膜動脈解離,腸管虚血の診断で加療目的に当院搬送となった.開腹時の所見では小腸は壊死には陥っていなかったが,色調が悪く腸管血流は極めて不良であった.上腸間膜動脈起始部より約3 cmの部位から上腸間膜動脈の分枝におよぶ広い範囲で解離が確認された.解離の進行による腸管壊死が危ぐされたが,上腸間膜動脈分枝すべてを血行再建することは不能で,全小腸壊死を回避する目的で右胃大網動脈と第4空腸動脈を吻合した.この空腸動脈再建により,辺縁動脈を介して全腸管の血流は良好となった.術後は抗凝固療法を行い,食後腹痛なく順調に経過した.特発性上腸間膜動脈解離による激しい食後腹痛に対し右胃大網動脈を用いた空腸動脈再建が有効であった1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.

索引用語
superior mesenteric artery, dissection, vascular reconstruction

日消外会誌 41: 2064-2068, 2008

別刷請求先
内山 秀昭 〒810-0001 福岡市中央区天神1-3-46 済生会福岡総合病院外科

受理年月日
2008年5月21日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会