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第42巻 第3号 2009年3月 [目次] [全文 ( PDF 943KB)]
症例報告

メシル酸イマチニブ投与中発症した消化管穿孔に対して手術を施行し救命しえたgastrointestinal stromal tumorの1例

辻浦 誠浩1)2), 小泉 範明2), 當麻 敦史2), 糸川 嘉樹2), 植木 孝宜2), 塚本 賢治2), 大辻 英吾1)

京都府立医科大学大学院医学研究科消化器外科学1), 公立南丹病院外科2)

 症例は77歳の女性で,下腹部違和感を主訴に2005年5月当院受診,腹部CT,MRIにて肝腫瘍,腹腔内多発腫瘍,右鼡径部腫瘍を認めた.右鼡径部腫瘍の生検にてgastrointestinal stromal tumor(以下,GIST)と診断され,2005年7月下旬よりメシル酸イマチニブの投与を開始した.2005年9月中旬に腹痛と発熱が出現,腹部CTにてfree airを認めたため,消化管穿孔の診断の下に開腹手術を行った.回腸壁に存在した腫瘍の自潰による消化管穿孔が確認された.穿孔部を含めた小腸を切除するとともに,腫瘍出血・消化管穿孔の再発予防と腫瘍減量を目的に腹腔内腫瘍を可及的に切除した.病理組織学的検査では腫瘍の出血・変性・細胞密度の低下があり,メシル酸イマチニブの効果による腫瘍の縮小・崩壊が消化管穿孔の原因と考えられた.GISTに対するメシル酸イマチニブの投与時は,重篤な副作用である消化管穿孔に対しての十分な注意と発症時の早急な対応が必要であると考えられた.

索引用語
gastrointestinal stromal tumor (GIST), imatinib mesilate, intestinal perforation

日消外会誌 42: 276-281, 2009

別刷請求先
辻浦 誠浩 〒602-8566 京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465 京都府立医科大学消化器外科

受理年月日
2008年9月24日

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