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第42巻 第3号 2009年3月 [目次] [全文 ( PDF 556KB)]
症例報告

腹膜透析に関連しない特発性被嚢性腹膜硬化症の1例

板谷 喜朗, 朴 泰範, 河本 和幸, 伊藤 雅, 小笠原 敬三

倉敷中央病院外科

 症例は79歳の男性で,呼吸困難,嘔気を主訴に救急外来へ来院した.来院時の胸腹部CTで胃十二指腸の著明な拡張を認めるも,明らかな閉塞機転なく,腸閉塞保存的加療目的で内科入院となった.胃管留置で一旦症状軽快するも,食事摂取開始後も嘔吐を繰り返したため,手術目的で外科紹介となった.腎機能は問題なく,腹膜透析の既往はなかったが,腹部CTで被嚢化され一塊となった小腸と腹水の貯留を認め,被嚢性腹膜硬化症を疑い手術を行った.開腹すると腹腔内臓器はすべて白色肥厚した被膜に覆われ,被嚢性腹膜硬化症の診断のもとに全小腸癒着剥離術を行った.術後イレウス症状は改善し,術前と同等の食事摂取が可能となった.被嚢性腹膜硬化症は腸閉塞症状を呈し,画像上肥厚した腹膜が一塊になって腸管を覆っている状態とされ,腹膜透析合併症として知られている.今回,我々は腹膜透析の既往のない被嚢性腹膜硬化症の1例を経験したので報告する.

索引用語
encapsulating peritoneal sclerosis (EPS), without continuous ambulatory peritoneal dialysis (CAPD)

日消外会誌 42: 311-316, 2009

別刷請求先
板谷 喜朗 〒710-8602 倉敷市美和1-1-1 倉敷中央病院外科

受理年月日
2008年9月24日

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