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第42巻 第4号 2009年4月 [目次] [全文 ( PDF 650KB)]
原著

胃癌における腹膜播種陰性,腹腔洗浄細胞診陽性例の臨床病理組織学的検討

小林 大介, 本田 一郎, 加藤 伸幸, 坪井 賢治, 大河内 治, 松下 英信, 服部 正嗣, 高見 悠子, 橋本 良二

公立陶生病院外科

 はじめに:P0CY1症例の臨床病理組織学的因子,予後について検討し,P1症例と比較した.方法:当院で1996年から2005年までに手術を施行した656例の胃癌症例のうち,開腹時に腹腔洗浄細胞診(以下,CY)を施行した339例を対象とした.CYはPapanicolaou染色にて判定し,ClassVをCY1と診断した.結果:P0は281例でそのうちCY1は33例(11.7%)であった.P0CY1全例が深達度T3もしくはT4で,リンパ節転移陽性であり,P0CY0と比較してT因子,N因子の進展を認めた.生存期間を比較すると,P0CY0,P0CY1,P1の順に不良であった.腹膜播種陽性例を胃癌取扱い規約第12版に従い,P1,P2,P3に分類してP0CY1も含め比較したところ,P0CY1,P1はP3に比べ生存期間は長かった.また,P0CY1の腹腔洗浄細胞診における癌細胞数の多寡による比較を行うと,癌細胞数少数例のほうが多数例に比べ生存期間は長かった.胃切除,リンパ節郭清を行ったP0CY1のうち,有意差はないがMSTはD2群が497日,D0,D1群が264日という結果であった.考察:CY1は予後不良因子であるが,P1より生存期間は長い.腹腔洗浄細胞診における癌細胞数の多寡は予後予測因子になりうると考えられた.

索引用語
gastric cancer, peritoneal lavage cytology, peritoneal dissemination

日消外会誌 42: 339-346, 2009

別刷請求先
小林 大介 〒466-8550 名古屋市昭和区鶴舞町65 名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学

受理年月日
2008年10月22日

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