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第42巻 第4号 2009年4月 [目次] [全文 ( PDF 801KB)]
症例報告

根治切除により長期生存を得たα-fetoprotein産生Barrett腺癌の1例

明石 義正, 出江 洋介, 加藤 剛, 三浦 昭順

東京都立駒込病院食道外科

 症例は49歳の男性で,嚥下時つかえ感を契機に受診され,食道胃接合部に2型進行癌を認めた.腫瘍周囲にはBarrett上皮を認め,生検では腺癌であった.腫瘍マーカーはα-fetoprotein(以下,AFP)89.8 ng/mlと上昇を認めた.CTでは噴門,小彎リンパ節に腫大を認め,T3N1M0 StageIIIの診断で左胸腹連続下部食道切除胃全摘術を施行した.病変の中心はBarrett上皮近傍であり,Barrett腺癌(食道胃接合部癌,Siewert typeII)と診断した.組織学的には中分化型腺癌像が主体であり,AFP染色で腫瘍細胞が濃染され,AFP産生癌と診断した.術後血清AFPは基準値以下へ低下し,以後上昇なく8年経過した現在も無再発生存中である.AFP産生食道癌は本症例を含めて本邦8例と比較的まれであるが,他のAFP産生消化器癌と同様に予後は不良と考えられる.しかし,根治切除ができれば長期生存を得ることもできるため,切除可能症例に適切な術式を選択することが重要である.

索引用語
Barrett esophageal adenocarcinoma, alpha-fetoprotein (AFP), esophagogastric junction

日消外会誌 42: 355-361, 2009

別刷請求先
明石 義正 〒113-8677 文京区本駒込3-18-22 都立駒込病院外科

受理年月日
2008年10月22日

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