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第42巻 第4号 2009年4月 [目次] [全文 ( PDF 748KB)]
症例報告

横行結腸に穿通した脾仮性動脈瘤の1例

川口 雅彦, 島田 雅也, 福本 将人, 加藤 秀明, 渡邊 透, 佐藤 博文

横浜栄共済病院外科

 症例は45歳の男性で,数日前から胃部不快があり下血を主訴に来院した.既往歴は8年前の急性膵炎で,嗜好歴は一日飲酒2合,タバコ20本であった.来院時にショックおよび貧血は認めず,膵酵素や炎症反応の異常も認めなかった.CTにて脾動脈に連続する脾仮性動脈瘤と慢性膵炎所見を認め,結腸への瘻孔形成が疑われた.開腹手術にて脾仮性動脈瘤を瘻孔形成した横行結腸とともに膵尾部脾合併切除を行った.術後経過は良好であった.脾仮性動脈瘤の結腸穿通は本邦では3例目であった.また,脾仮性動脈瘤は比較的まれで脾真性動脈瘤と混同しやすいが,破裂危険率が高く迅速な診断と治療を要する.

索引用語
splenic pseudoaneurysm, colonic rupture, operation

日消外会誌 42: 394-398, 2009

別刷請求先
川口 雅彦 〒247-8581 横浜市栄区桂町132番地 横浜栄共済病院外科

受理年月日
2008年10月22日

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