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第42巻 第5号 2009年5月 [目次] [全文 ( PDF 427KB)]
原著

Gastrointestinal stromal tumor 62例の臨床的検討

大越 香江, 石原 美佐, 久森 重夫, 長山 聡, 岡部 寛, 久保 肇, 渡辺 剛, 坂井 義治

京都大学大学院医学研究科消化管外科, 京都大学医学部附属病院病理部

 はじめに:近年,gastrointestinal stromal tumor(以下,GIST)はKITの同定,KITの免疫染色による病理組織学的診断,イマチニブの適応承認など,疾患概念,診断および治療において劇的な変化を遂げた.そこで,当院のGIST症例を新しい定義に基づいて解析し,臨床的特徴を明らかにした.方法:1998年から2005年に組織学的にGISTと診断された症例をretrospectiveに検討した.結果:初発31例,再発14例,他疾患に対する手術時に偶然発見された症例22例があらためて免疫組織化学的にGISTと確定診断された.初発31例中18例(58.1%)が胃原発で最多である.また,17例(54.8%)は発見時無症状であった.再発14例中,10例に再切除を行ったが,6例が再々発した.再発症例14例のうち7例にイマチニブが投与され,4例で腫瘍抑制効果が確認された.他疾患に対する手術時または標本中に偶然発見された症例のほとんどは5~10 mm大で,核分裂像やMIB-1 indexの所見も低悪性度で再発もなかった.考察:本邦では検診でしばしば無症状のGISTが発見されるため,欧米に比して腫瘍径が小さい.また,イマチニブ承認以前の再発例には再切除が行われていたが,再々発が多く,現在ではイマチニブ投与をまず考慮し,手術適応は厳密に検討されるべきである.

索引用語
gastrointestinal stromal tumor (GIST), imatinib, KIT, small incidental GIST

日消外会誌 42: 455-465, 2009

別刷請求先
大越 香江 〒606-8507 京都市左京区聖護院川原町54 京都大学大学院医学研究科消化管外科

受理年月日
2008年12月17日

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