症例報告
直腸穿孔に合併したS状結腸経肛門脱出の1例
深田 一平, 河本 和幸, 大山 正人, 國末 充央, 岡部 道雄, 佐野 薫, 朴 泰範, 吉田 康夫, 伊藤 雅, 小笠原 敬三
倉敷中央病院外科
症例は精神発育遅延にて作業所に通っている27歳の男性で,排便時に大量の下血を認め近医を受診,肛門から腸管の脱出および出血を認めたため精査加療目的にて当院救急外来に搬送された.当院受診時には経肛門的にS状結腸が脱出しており,直腸穿孔に伴うS状結腸脱出と考え緊急手術を施行した.脱出腸管を腹腔内に還納すると,断裂部は腹膜翻転部から口側10 cmの直腸S状部であり,S状結腸が断裂した直腸の肛門側断端に陥入し肛門外へ脱出していた.断裂部を含め直腸S状部を切除してHartmann手術を施行した.術後経過は良好であり術後第40病日に退院となった.
索引用語
rectal perforation, sigmoid colon evisceration, proctocele
別刷請求先
深田 一平 〒710-8602 倉敷市美和1-1-1 倉敷中央病院外科
受理年月日
2008年12月17日
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