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第42巻 第8号 2009年8月 [目次] [全文 ( PDF 931KB)]
症例報告

プロテインC欠損に起因する上腸間膜動脈血栓症により発生した腸管狭窄の1例

池西 一海, 向川 智英, 藤井 久男, 久永 倫聖, 小山 文一, 松本 寛, 島谷 英彦, 武内 拓, 中島 祥介

奈良県立医科大学消化器外科

 プロテインC(以下,PC)欠損症に起因する上腸間膜動脈血栓症により発生した腸管狭窄の1例を経験した.症例は49歳の男性で,1990年にPC欠損症と診断され当院に通院していた.2002年3月,ワーファリン(8 mg/日)の自己中止を契機に強い腹痛を訴え緊急入院となる.造影CTで上腸間膜動脈血栓症を疑われ,当科に紹介された.腸管壁は造影されており,また腸管壊死を示唆する理学所見もなかったため,まず血栓溶解および抗凝固療法を開始.約3週間後のCTで血栓は消失していたが,その後2か月間,経口摂取に伴い腹痛と発熱を繰り返した.大腸内視鏡,イレウス管造影検査で,遠位回腸から横行結腸中央部にかけて狭窄を認めた.狭窄は不可逆性と判断し,結腸右半および回腸部分切除,回腸瘻造設術を施行した.術後の経過は良好で,回腸瘻閉鎖術後に退院となった.PC欠損に伴う血栓症の多くは静脈血栓症であり,上腸間膜動脈血栓症の報告は過去に3例のみとまれであるため文献的考察を加え報告する.

索引用語
protein C deficiency, superior mesenteric arterial thrombosis, bowel obstruction

日消外会誌 42: 1424-1429, 2009

別刷請求先
池西 一海 〒639-2306 奈良県御所市三室20 済生会御所病院外科

受理年月日
2008年12月17日

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