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第42巻 第10号 2009年10月 [目次] [全文 ( PDF 1044KB)]
症例報告

極めて短い病悩期間で発症したCrohn病に合併したcolitic cancerの1例

荒木 吉朗, 吉岡 和彦, 岩本 慈能, 山木 壮, 岩井 愛子, 中根 恭司, 松下 光伸1), 岡崎 和一1), 植村 芳子2), 權 雅憲

関西医科大学外科, 同 消化器内科1), 同 病理部2)

 症例は34歳の男性で,平成19年夏から痔瘻を認め,その後腸管皮膚瘻を認めたためCrohn病の疑いで近医より紹介された.精査の結果,肛門管・S状結腸と上行結腸に狭窄を認めた.発症から約半年後Hartmann手術(S状結腸狭窄部ならびに瘻孔切除,下行結腸人工肛門造設),上行結腸狭窄部切除術を行った.術後病理組織学的検査はCrohn病の所見であったが,S状結腸狭窄部からadenocarcinomaを認め,S状結腸ならびに上行結腸からdysplasiaを認めた.本症例は若年であり,偶然に大腸癌が合併したとは考えにくく,Crohn病の炎症に起因したいわゆるcolitic cancerと考えられた.しかし,colitic cancerは一般に長い病悩期間を経て発癌するとされており,自験例のような短期間での発癌はまれであるが,臨床症状を有さない潜在性のCrohn病の炎症により発癌が起こったものと考えられた.

索引用語
Crohn's disease, colon cancer, colitic cancer

日消外会誌 42: 1597-1602, 2009

別刷請求先
荒木 吉朗 〒570-8507 守口市文園町10-15 関西医科大学滝井病院

受理年月日
2009年2月18日

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