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第42巻 第12号 2009年12月 [目次] [全文 ( PDF 1329KB)]
症例報告

Splenic cord capillary hemangiomaと最終診断しえた脾臓腫瘍の1例

宮本 茂樹, 高杉 憲三, 秦 史壮1), 池田 慎一郎1), 齋藤 慶太2), 伊東 竜哉2), 平田 公一2), 高木 芳武3)

苫小牧消化器科外科, 道都病院外科1), 札幌医科大学第1外科2), (株)GLab病理解析センター3)

 症例は35歳の女性で,2007年9月中旬頃から38℃前後の発熱,筋肉痛,関節痛を繰り返すため,同年10月上旬当院内科を受診した.血液生化学的検査で軽度の肝機能異常を認めたためCTを施行したところ,最大径約3 cm大の脾臓腫瘍を認めた.入院後,全身精査で他臓器に悪性腫瘍を指摘しえず,原発性脾臓腫瘍を疑い,同年11月腹腔鏡下脾臓摘出術を施行した.手術時間は80分,出血量は20 mlであった.脾臓摘出のための創部を最小限に収めるために,Endocatch IITMに収納したうえで3分割後体外に摘出した.肉眼検査所見では被膜を有さない比較的境界明瞭な3×2.5 cmの結節性病変であった.病理組織学的検査において,腫瘍は赤脾髄の脾索性毛細血管の増殖からなり,その形態学的特徴と免疫組織学的検索での特徴としてCD34陽性,CD8陰性,第VIII因子関連抗原(以下,Factor VIII)陰性の増殖内皮細胞の性状であったことから,過誤腫に包括されているsplenic cord capillary hemangiomaと診断した.本症は過誤腫の中でも非常にまれと推察され,自験例が本邦1例目であり報告する.

索引用語
spleen, cord capillary hemangioma

日消外会誌 42: 1819-1825, 2009

別刷請求先
宮本 茂樹 〒059-1304 苫小牧市北栄町3-5 苫小牧消化器科外科

受理年月日
2009年5月27日

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