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第43巻 第5号 2010年5月 [目次] [全文 ( PDF 1984KB)]
症例報告

虫垂原発小細胞癌に粘液嚢胞腺癌が混合したまれな腫瘍の1例

竹井 陽, 松田 健司, 堀田 司, 瀧藤 克也, 横山 省三, 冨永 敏治, 奥 喜全, 安岡 弘直, 山上 裕機

和歌山県立医科大学第2外科, 同 臨床検査医学(病理学部門)

 症例は86歳の男性で,便秘と腹部膨満感を主訴に近医を受診した.下部消化管内視鏡検査にて盲腸に腫瘍を認めたため当院紹介となった.CTにて肝両葉に多数の肝転移を認めた.イレウスにて緊急手術となり,回盲部切除,D2郭清を施行した.術後,病理組織学的検査所見では虫垂構造を中心に病変がみられ,小細胞癌の様相を呈していた.また,一部虫垂と思われる部位に,粘液産性,管状構造を呈する粘液嚢胞腺癌の像が認められ,虫垂原発の小細胞癌と粘液嚢胞腺癌の混合腫瘍と診断された.術後経過は良好であったが,病状が急速に進展し,術後54日で死亡した.病理組織学的に腺癌,小細胞癌の両腫瘍成分が混在し,腺癌成分はSynaptophysin染色検査で陽性を示すことから,腺癌から小細胞癌への分化の潜在性を有すると考え,両腫瘍成分は同一起源である可能性が考えられた.今回,このまれな虫垂原発の小細胞癌と粘液嚢胞腺癌が混合した腫瘍について報告する.

索引用語
adenocarcinoma, small cell carcinoma, appendix

日消外会誌 43: 578-583, 2010

別刷請求先
松田 健司 〒641-0012 和歌山市紀三井寺811-1 和歌山県立医科大学第2外科教室

受理年月日
2009年11月18日

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