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第43巻 第6号 2010年6月 [目次] [全文 ( PDF 463KB)]
原著

p Stage II-III S状結腸癌に対する腹腔鏡下手術の評価

勝野 剛太郎, 福永 正氣, 永仮 邦彦, 菅野 雅彦, 李 慶文, 須田 健, 飯田 義人, 吉川 征一郎, 平崎 憲範

順天堂大学医学部附属浦安病院外科

 はじめに:2005年度版大腸癌治療ガイドラインではstage0,I結腸癌に対する腹腔鏡補助下大腸切除術(laparoscopy-assisted colectomy;以下,LACと略記)は標準治療の一つとして認められているが,進行大腸癌における手術成績・侵襲性・安全性・長期遠隔成績はいまだ十分明らかにされていない.現在,国内外で臨床試験に基づいた遠隔成績が報告されつつあり,我が国ではJCOG0404の登録が終了したところである.方法:当院にて2009年1月までに大腸癌に対して施行した1,007例のLACのうち最も症例数が多いS状結腸癌298症例のうちS状結腸切除術施行された根治度A231症例を対象とした.手術成績(出血量,手術時間など)・侵襲性(在院日数,鎮痛剤使用など)・安全性(術中術後合併症)について早期(LAC0-I:98例)と進行期(LACII-III:133例)での比較を行い,進行期でのLACの有用性・安全性を評価するとともに長期遠隔成績の検討も行った.結果:LACII-III群では入院中の化療導入のため在院日数が13.1±7.1日とLAC0-I群:11.5±5.1日に対し若干長かったが(有意差なし),そのほかの検討項目に関しては両群ともに有意な差は認めなかった.また,根治度A症例病期別累積5年生存率ではII:96%,IIIa:93%,IIIb:85%と遠隔成績も良好な結果であった.結語:高度の多臓器浸潤やイレウスなどを除いたS状結腸進行癌(II-III期)に対するLACは術中・術後の合併症頻度は低率かつ5年生存率も良好であるので,現時点でp stage II,III S状結腸癌(cur A)に対する腹腔鏡下S状結腸切除の適応は妥当であると考えられた.

索引用語
laparoscopy-assisted colectomy, sigmoid colon cancer, survival

日消外会誌 43: 609-616, 2010

別刷請求先
勝野剛太郎 〒279-0021 浦安市富岡2-1-1 順天堂大学浦安病院外科

受理年月日
2009年9月16日

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