有限責任中間法人日本消化器外科学会公式サイトへリンク 日本消化器外科学会雑誌 Online Journal
メインナビゲーションを飛ばす
ホームへリンク
最新号へリンク
既刊号へリンク
論文検索へリンク
投稿規定へリンク
編集委員会からへリンク
公式英文誌へリンク
購読のご案内へリンク
閲覧上のご注意へリンク
書誌情報 Japanese Englishページへリンク
第43巻 第10号 2010年10月 [目次] [全文 ( PDF 722KB)]
症例報告

糖原病Ia型に合併した肝細胞腺腫に対し2回の切除術を施行した1例

池田 直哉, 福永 潔, 橋本 真治, 近藤 匡, 小田 竜也, 佐々木 亮孝, 大河内 信弘

筑波大学消化器外科・移植外科

 糖原病Ia型は先天性糖代謝異常症の一つで,多発肝細胞腺腫を高率に合併する.今回,同腺腫内出血に対し,肝切除術を2回施行した1例を経験したので報告する.症例は1歳時に糖原病と診断され,多発肝細胞腺腫を経過観察されていた18歳の女性で,突然の左上腹部痛と発熱を認め,精査で肝外側区域の腺腫内出血と診断された.止血のため選択的肝動脈塞栓療法を施行したが,腹痛や発熱が続いたこと,および悪性腫瘍の可能性を否定できないことから,肝外側区域切除術を施行した.その3年後,肝右葉の腺腫内出血を伴い増大傾向が見られた腺腫に対し,再度の肝切除術を施行した.糖原病に伴う多発腺腫には,肝移植術が根本的治療であるが,脳死ドナーが少ない本邦において,切除術を中心とした腺腫治療が有用であると考えられた.また,多発腺腫の治療法を選択する時に,30歳代で肝癌発生が多いことを留意すべきと思われた.

索引用語
glycogen storage disease type Ia, hepatocellular adenoma, hepatectomy

日消外会誌 43: 1019-1024, 2010

別刷請求先
池田 直哉 〒305-8575 つくば市天王台1-1-1 筑波大学消化器外科・移植外科

受理年月日
2010年3月24日

ダウンロードサイトへリンク PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です
このページのトップへ戻る
メインナビゲーションへ戻る
Copyright © 日本消化器外科学会