日本消化器外科学会

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学会誌

投稿論文における文献検索について

平成16年10月19日
会誌編集委員長 上西紀夫

 会員の皆様には,日頃,会誌編集委員会にご支援,ご協力をいただき誠に有り難うございます.お陰様にて最近は投稿論文が増加し,大変喜ばしいことと思っております.しかしながら,論文投稿に際していくつか問題点が散見される場合があり,とくに論文検索に関わる2点につきまして会員の皆様にお知らせとお願いをするとともに,投稿規定の一部改正をすることに致しました.

 1つ目は,ある会員の先生から本学会誌に掲載された論文の中で,引用した文献の内容に誤りがあるとの指摘でした.その原因は,論文の著者が一番の元になる文献を直接検討したのではなく,その元の文献の内容を紹介した論文をそのまま引用したところ,その解釈が誤っていたために起こったことでした.いわゆる「孫引き」による誤りです.

 最近は,文献情報もコンピュータ上で比較的簡単に手に入るようになり大変便利になってきてはいますが,その一方で,古いオリジナルの文献がコンピュータ上で手に入らないこともあり,苦労をすることもあります.したがって,元の論文を引用した比較的新しい文献であれば簡単に手に入ることもあり,大変残念なことに,それを参考に論文を書くことがないとは言えないのが現状と思います.また今回は,その2番目の文献と今回指摘された論文の2つとも引用した論文が他の雑誌にも掲載されていることも分かっており,誤りの連鎖が続くことになり,オリジナルの内容が誤解されたまま後世に残ることになりかねません.

 したがって,論文執筆の根本に立ち返って文献の検索と引用をしていただきたいと思います.なお,このことにつき編集委員会としてなんらかの対策,すなわち,査読する編集委員が主な文献を検討すべきであるとの意見もありますが,論文の投稿はあくまで著者の責任で行うべきものであります.倫理観と使命感とをもって論文の執筆をお願いしたいと思います.

 2つ目は,文献検索をするときのキーワードの問題です.現在の投稿規定では,原稿の書き方の9. (※)に「文献検索に関しては,検索方法と対象期間を明記する」となっており,キーワードについては規定がありません.これは別の会員からの指摘ですが,例えば「Barrett食道」について英文検索する場合に,キーワードを「Barrett esophagus」とした場合と「Barrett's esophagus」とした場合とでは検索される論文の数と内容が異なります.したがって,前者だけで文献検索をした症例数と両者をキーワードとして検索した症例数とでは異なってくるため,論文の内容が変わってくる可能性すらあります.

 したがって,投稿規定を以下のように一部改正します.

 原稿の書き方 9. (※)文献検索に関しては,検索方法,検索に用いたキーワード,および対象期間を明記する.

 以上,掲載される論文の質と内容のさらなる向上のために一層努力したいと考えておりますので,会員の皆様のご理解とご協力をよろしくお願い致します.
 

※2011年時点では「原稿の書き方 13. 」