原著
PTC直接法による経皮経肝的胆管挿管法の臨床的研究
諏訪 敏一, 平形 征1), 奥井 勝二2)
大宮日赤病院外科, 埼玉県立がんセンター1), 千葉大学第1外科2)
1976年4月より1981年8月までに施行した87例(穿刺回数93回)の経皮的胆管ドレナージ症例のうち,従来法の21例,PTC直接法の66例を比較,検討した.従来法はPTC造影後,直径2.9 mm,3.4 mmの穿刺針を改めて刺入する.PTC直接法は部分的胆管造影後,0.45 mmのガイドワイャーを胆管内へ誘導し,1.6 mmのX線不透過性チューブを留置し,PTC針から段階的に挿入チュープを太くしていく.減黄効果は,ビリルビン値15.1 mg/dl以上の症例でPTC直接法は従来法よりも有意に良好であった(p<0.01).合併症はチューブの抜去が直接法で6.1%にみられたが,ρ型チューブの使用により効果がみられた.肝内胆管への安全な挿管方法として,治療,診断に有効である.
索引用語
閉塞性黄疸, 経皮経肝胆管造影法, 0.45 mmガイドワイヤー, X線不透過性チューブ, ρ型チューブ
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