原著
十二指腸潰瘍穿孔手術例の統計的検討と遠隔成績
大沢 二郎, 矢田貝 凱, 滝 吉郎, 細谷 亮, 大塩 学而, 三輪 智久, 篠田 正昭
岐阜歯科大学外科
過去6年間における十二指腸潰瘍穿孔手術例62例の統計的検討とアンケート調査による術後遠隔調査を行ない,穿孔部を含めた幽門側胃切除後,生理的なBillroth I(B1)法吻合を主体とし,十分な腹腔洗浄により癒着,創汚染,入院期間の延長につながる腹腔ドレーンを使用しない我々の手術々式の功罪と今後の問題点について考察を加えた.すなわち,我々の手術々式は救命という第一目標ではすぐれた成績を挙げているが,退院後も小胃症状(36%),食後症状(30%)を訴える症例はかなり高頻度で,これら患者の早期の治療,さらにはこれら症状の発生しない術式への改善の必要性を認める結果であった.
索引用語
十二指腸潰瘍穿孔, 潰瘍術後遠隔成績
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