宿題報告
十二指腸乳頭部を中心とした胆道の生理と病態
小野 慶一
弘前大学第2外科
十二指腸乳頭部を中心とした胆道の生理と病態につき,電気生理学的ならびに映像工学的観察を行ない,Oddi括約筋の機能的独立性,ならびに胆汁の膵管内逆流現象の発生機序を明らかにした.また胆道末端部内腔に分布する粘膜襞の水力学的機能を検討し,胆道内圧構成に果すその役割の重要性を強調した.さらに肝胆道scintigraphyの観察により胆汁排出機序の詳細を明らかにし,さらにOddi括約筋運動を内視鏡的pressure studyにより描出し,胆道病態生理の解明をくわだてた.
あわせてこれらの基礎的研究をふまえ,外科的見地における乳頭部手術の本来のあり方につき著者の考え方を呈示した.
索引用語
オッジ括約筋, 膵管内逆流現象, 肝胆道シンチグラフィー, 乳頭前壁部分切除術, 括約筋形成術
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