原著
Caerulein,Hydrocortisoneの成育期膵,再生膵に及ぼす効果に関する実験的研究
平田 公一, 及川 郁雄, 白松 幸爾, 早坂 滉
札幌医科大学第1外科
caerulein,hydrocortisoneのラット成育期膵および再生膵に与える影響について検討した.成育期膵としては,生後7日目,21日目および体重120-140 gのyoung-adult期の膵を,再生膵については70%・90%切除膵を用いた.caerulein,hydrocortisonをそれぞれ単独で12時間毎に14日連続投与した結果,(1)caeruleinは,1.0 µg/kg以上がpharmacological doseで,hypertrophy,hyperplasia効果を示し,成熟型細胞ほどその効果は顕著であった.(2)hydrocortisoneは5 mg/kg以上がpharmacological doseで,hyperplasia,hypertrophy効果を示し,未熟型細胞ほどその効果は顕著であった.従って膵成育・再生にはagonistであるcaerulein,hydrocortisonが大きな役割を果たしえると考えられた.
索引用語
膵増殖, 膵再生, caerulein, hydrocortisone
日消外会誌 18: 1056-1061, 1985
別刷請求先
平田 公一 〒060 札幌中央区南1条西16丁目 札幌医科大学第1外科
受理年月日
1985年2月13日
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