症例報告
骨髄異形成症候群に併存した大腸悪性リンパ腫の1例
大嶺 靖, 佐久田 斉, 上江洲 徹, 下地 光好, 大田 治, 川畑 勉, 宮城 和史, 大田 守雄, 赤崎 満, 城間 寛, 喜名 盛夫, 古謝 景春, 草場 昭, 平良 博史*
琉球大学第2外科, 与那原中央病院*
骨髄異形成症候群に併存した大腸原発悪性リンパ腫の1例を報告する.症例は,57歳,男性,骨髄異形成症候群の経過中,疼痛を伴う右下腹部腫瘤(10×10 cm)が触知された.注腸造影検査,大腸内視鏡検査,腹部CT検査などを行い,盲腸・上行結腸の悪性リンパ腫の診断のもとに手術を施行した.腫瘤は13.5×8.5×5.5 cmの大きさで,弾性硬であった.病理診断は,悪性リンパ腫でLymphoma Study Group(LSG)分類のびまん性,中細胞型であった.術後,局所放射線療法を施行し,経過良好である.骨髄異形成症候群に併存した悪性リンパ腫の報告例は少なく,きわめてまれな症例であると思われた.
索引用語
malignant lymphoma, large bowel, myelodysplastic syndrome
日消外会誌 25: 2853-2857, 1992
別刷請求先
大嶺 靖 〒903-01 沖縄県中頭郡西原町字上原207 琉球大学医学部第2外科
受理年月日
1992年7月6日
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