原著
胃癌Stage IVb症例に対するneoadjuvant Chemotherapy(CDDP・UFT併用療法)の検討
大谷 昌道, 高山 澄夫
東京慈恵会医科大学外科学講座第2(主任:青木照明教授)
1991~1996年の当科におけるStage IVb進行胃癌症例90例のうち24例にCDDP・UFT併用療法をneoadjuvant chemotherapy(以下,NACと略記)として施行し,手術先行例66例と予後につき比較検討した.結果はCR 0例,PR 11例,NC 11例,PD 2例で奏効率は46%であった.NAC群のうちPR群とNC,PD群との間で生存期間に有意差を認めた.しかし,手術先行群とNAC群全体,およびNAC群のPR群と手術先行群との間に有意差は認められなかった.
NACの適応は術前診断で原発巣摘出不可能と考えられる症例で,NACが奏効し切除可能となる場合にその適応と考えられた.
索引用語
neoadjuvant chemotherapy for gastric cancer, gastric cancer, UFT, CDDP, survival time
日消外会誌 31: 1838-1842, 1998
別刷請求先
大谷 昌道 〒105-8461 東京都港区西新橋3-19-18 東京慈恵会医科大学外科学講座第2
受理年月日
1998年4月22日
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