症例報告
食道噴門腺由来と考えられた食道表在腺癌の1例
安孫子 剛大, 奥芝 俊一, 佐々木 剛志, 海老原 裕磨, 川原田 陽, 北城 秀司, 加藤 紘之
斗南病院外科
症例は75歳の男性で,上部消化管内視鏡検査にて食道胃接合部にびらん病変認め,生検にて腺癌と診断し,左開胸開腹下部食道・噴門部胃切除術を施行した.病理組織学的には高分化型腺癌で,深達度はsm,リンパ節転移は認めず,pStage Iであった.本症例は腫瘍周囲にBarrett食道または異所性胃粘膜が存在せず,腫瘍の大部分が粘膜固有層に局在し,粘膜下層への浸潤がごく軽度であったことから食道噴門腺由来の可能性が高いと考えられた.
索引用語
esophageal adenocarcinoma, cardiac glands of esophagus
日消外会誌 42: 1366-1370, 2009
別刷請求先
安孫子剛大 〒060-0001 札幌市中央区北1条西6丁目 斗南病院外科
受理年月日
2008年12月17日
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