症例報告
重複胆嚢の1例
小倉 修, 前田 昭三郎, 高尾 尊身*, 福元 俊孝*, 愛甲 孝*, 島津 久明*
小倉記念病院外科, 鹿児島大学第1外科*
症例は51歳の男性で,心窩部痛と右背部痛を訴えて来院した.Endoscopic retrograde cholangiopancreatography(以下ERCP)により術前に胆石症を合併した重複胆嚢と診断し,手術を施行した.
重複胆嚢はまれな疾患である.本邦では自験例を含めて48例の報告がみられ,最近の報告ではERCPなどにより,術前に診断される症例が多くなっている.
自験例では片側胆嚢に胆石を合併していたが,両側に胆石を合併している報告例が多いので,手術時には両側胆嚢摘除を行うべきである.
索引用語
double gallbladder
日消外会誌 25: 1296-1299, 1992
別刷請求先
小倉 修 〒893 鹿児島県鹿屋市寿8-21-2 小倉記念病院外科
受理年月日
1992年2月12日
|
PDFを閲覧するためにはAdobe Readerが必要です |
|