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第26巻 第1号 1993年1月 [目次] [全文 ( PDF 482KB)]
症例報告

十二指腸原発平滑筋芽細胞腫の1例

丸森 健司, 矢部 清寿, 宮本 洋寿, 小林 寛, 佐藤 雅昭

東京共済病院外科

 症例は46歳の男性.心窩部痛を主訴として来院した.上部消化管造影および上部消化管内視鏡検査にて,十二指腸球部小彎側に一部陥凹を伴った粘膜下腫瘍を認め,生検を施行したところ,平滑筋由来の分類不可能な腫瘍細胞があり,CT検査でも十二指腸に腫瘍像を認めた.このため十二指腸粘膜下腫瘍の診断のもとに開腹.腫瘍は十二指腸球部小彎側と膵頭部の間に存在したが,膵臓など周囲臓器との癒着なく,十二指腸切開腫瘍摘出術を施行した.組織所見では,紡錘型および多角型の類上皮性細胞が多数存在し,その豊富な細胞質は好酸性であった.以上より腫瘍は平滑筋芽細胞腫と診断された.平滑筋茅細胞腫は,その多くが胃原発であり,十二指腸原発は極めて希である.今回われわれは十二指腸原発平滑筋茅細胞腫の1例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.

索引用語
leiomyoblastoma

日消外会誌 26: 112-116, 1993

別刷請求先
丸森 健司 〒142 品川区旗の台1-5-8 昭和大学医学部外科

受理年月日
1992年9月9日

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