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第27巻 第11号 1994年11月 [目次] [全文 ( PDF 711KB)]
原著

門脈血流量調節時における肝循環動態,肝エネルギー代謝に関する実験的研究

片桐 義文, 広瀬 一, 千賀 省始, 林 昌俊, 松友 寛和, 伊藤 英夫, 今井 直基, 飯田 辰美, 林 勝知, 鬼束 惇義

岐阜大学医学部第1外科学教室, 海津郡医師会病院

 肝動脈遮断時の常温下における急性の門脈血流量減少が肝循環動態,肝エネルギー代謝へ及ぼす影響について実験的検討を行った.肝流入血流量を操作前の門脈血流量の100%(n=6),50%(n=6),25%(n=6)に調節し,120分間門脈灌流を行った.1)100%群では肝動脈遮断の影響で酸素運搬量が減少するが,ATP合成に必要な酸素量を酸素摂取率が増加することで補った.2)50%群では100%群と同様に酸素摂取率が上昇したが,ATPは灌流120分で前値に比べ低下した.動脈血中ケトン体比(AKBR)は全匹灌流中0.25以上であった.3)25%群では早期から酸素摂取率は増加するが60分から120分にかけて減少し,60分以降ATPは100%群に比べ低下した.門脈血管抵抗は60分以降上昇した.AKBRは60分で1/6(匹),90分で2/6,120分で4/6が0.25以下となった.したがつて肝動脈遮断し門脈流量を減少させた場合,25%群では60分以降で酸素摂取率の増加では代償しえず60分以降でAKBR,ATPで示される代謝面での障害が出現する可能性が示唆された.

索引用語
portal vein bypass, hepatic energy metabolism, hepatic circulation, portal vein flow reduction

日消外会誌 27: 2396-2402, 1994

別刷請求先
片桐 義文 〒500 岐阜市司町40 岐阜大学医学部第1外科学

受理年月日
1994年6月8日

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