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第30巻 第1号 1997年1月 [目次] [全文 ( PDF 485KB)]
臨床経験

血友病Aに合併した胃癌の1手術例―DNA組換え型第VIII因子製剤を用いて―

小川 正文, 西口 幸雄, 山下 隆史, 柳川 憲一, 曽和 融生, 日吉 基文

大阪市立大学医学部附属病院第1外科, 同 血液内科

 血友病Aは伴性劣性遺伝疾患で患者の絶対数が少ないため,一般の外科医が手術に遭遇する機会は極めて少ない.1970年後半より血液凝固第VIII因子濃縮製剤が開発され,血友病Aの止血管理は比較的容易になり,肝切除などの大手術の経験例が報告されている.1993年,遺伝子工学を応用した遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤が発売されたが大手術の報告はまだない.今回,70歳男性の血友病A(第VIII因子活性5%以下)を合併する胃癌症例に対し,術前より遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤を投与することにより,術中の止血管理を行い,術後も定期的投与により,血中第VIII因子濃度を一定以上に保ち,順調に経過した胃全摘術の1例を経験した.従来の血漿由来血液凝固第VIII因子製剤は,病原ウイルスの感染の危険性が残っているが,今回使用した遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤ではその心配もなく,血友病患者の外科手術もさらに安全に行えるものと考えられた.

索引用語
hemophilia A, total gastrectomy, recombinant factor VIII

日消外会誌 30: 102-106, 1997

別刷請求先
小川 正文 〒545 大阪市阿倍野区旭町1-5-7 大阪市立大学医学部第1外科

受理年月日
1996年10月9日

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