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第34巻 第4号 2001年4月 [目次] [全文 ( PDF 45KB)]
原著

術前化学療法施行例における自己血輸血の問題点 ―保存自己血中5-FUおよびCDDPの濃度―

保谷 芳行, 川野 勧, 山崎 哲資, 村井 隆三, 又井 一雄, 山崎 洋次

東京慈恵会医科大学外科

 術前化学療法(5-FU:500mg/m2/day,civ,day 1-5,day 8-12,CDDP:5mg/m2/day,div,day 1-5,day 8-12)を行った進行食道癌および進行胃癌症例における自己血輸血の安全性確保のため,化学療法終了後3日目に採取した保存自己血中の抗癌剤濃度を経時的に測定するとともに,保存自己血の血清カリウム(K)値の変動で細胞毒性を評価した.5-FU濃度は,全症例において自己血採取後1日目から測定限界の1ng/ml以下となった.CDDP濃度は,自己血採取後1日目の平均濃度は0.55±0.25μg/mlであり,殺細胞効果が懸念される濃度が残存し経時的な減少も認めなかった.採血後21日目の保存自己血の血清K値は,日赤保存非照射血の血清K値(17.5±1.3mEq/ml)と同等の値を示した.したがって,本研究の投薬方法は残存CDDPによる保存自己血への影響は低いと考える.しかし,高用量のCDDPを使用した際は,十分に血中濃度が低下してから自己血の採取を行うことが肝要と考える.

索引用語
autologous blood transfusion, advanced esophageal and gastric cancer, preoperative adjuvant chemotherapy

日消外会誌 34: 303-306, 2001

別刷請求先
保谷 芳行 〒105-8461 東京都港区西新橋3-25-8 東京慈恵会医科大学外科学講座第1

受理年月日
2000年12月19日

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