症例報告
切除不能進行胃癌に対し腹腔・動注併用化学療法の奏効した1例
舟橋 整, 赤毛 義実, 竹山 廣光, 毛利 紀章, 若杉 健弘, 寺西 太, 早川 哲史, 福井 拓治, 田中 守嗣, 真辺 忠夫
名古屋市立大学第1外科
切除不能進行胃癌に対し腹腔動注併用化学療法が奏功した症例を経験したので報告する.症例は59歳の男性.上腹部痛を主訴に来院し,上部消化管内視鏡検査にてBorrmann IV型胃癌を指摘された.1999年6月手術施行するもT4,N3,P1,H0,M1,CY1:stage IVのため試験開腹とし,左右横隔膜下にリザーバーを留置してmodified low doseCDDP+5FU regimenにて化学療法を施行した.9月にTh9/10のレベルでAorta内に動注用リザーバーを留置し,以後外来通院にて腹腔動注併用化学療法を施行した.2000年4月食思不振にて再入院するまでQOLを損なうことなく外来通院にて腹腔動注併用化学療法が施行できた.
索引用語
advanced Borrmann type IV gastric cartinoma, Intraperitoneal and intra-arterial combined chemotherapy, QOL
日消外会誌 34: 1601-1605, 2001
別刷請求先
舟橋 整 〒467-8601 名古屋市瑞穂区瑞穂町川澄1 名古屋市立大学第1外科
受理年月日
2001年6月26日
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