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第35巻 第2号 2002年2月 [目次] [全文 ( PDF 85KB)]
症例報告

術前化学放射線併用療法が奏効した肛門管腺癌の1例

田中 千弘, 横尾 直樹, 北角 泰人, 白子 隆志, 福井 貴巳, 吉田 隆浩, 浦 克明, 濱洲 晋哉, 長田 博光, 岡本 清尚

高山赤十字病院外科, 同 病理

 今回,化学放射線併用療法が奏効した結果,根治術を施行することができた肛門管腺癌症例を経験したので報告する.症例は54歳男性.約3年前から排便時肛門出血,肛門周囲部疼痛が増悪し来院した.臀部・会陰部皮膚の広範な自壊・欠損および発赤・腫脹・圧痛を認めた.切開排膿施行時の部分生検により,高分化腺癌と診断された.ストーマを造設の上,化学放射線治療を実施したところ,触診上腫瘍を全く触知しなくなり,CT・MRIで明らかな腫瘍縮小効果を認めた.その後,腹会陰式直腸切断術と鼠径部を含むリンパ節郭清術を施行した.摘出標本上も肉眼的には明らかな癌腫を認めなかったが,組織学的検査では,わずかに癌残存部を認めた.入院時高値であった腫瘍マーカーは,化学放射線治療後には正常化した.今回の治療経験より,化学放射線併用療法が補助療法としてだけではなく,症例によっては根治的治療としても期待される治療法であると考えられた.

索引用語
anal cancer, adenocarcinoma, chemoradiotherapy

日消外会誌 35: 219-223, 2002

別刷請求先
田中 千弘 〒506-0025 高山市天満町3-11 高山赤十字病院外科

受理年月日
2001年10月31日

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