症例報告
長期生存した胆嚢カルチノイドの1例
日比野 茂, 藤岡 進, 加藤 健司, 待木 雄一, 朽名 靖, 竹之内 靖, 高見澤 潤一, 高良 大介, 吉田 カツ江*
桐生厚生総合病院外科, 同 病理*
早期より転移が認められ悪性度が高かったが,長期生存が得られた胆嚢カルチノイドの1例を経験した.症例は61歳の女性.右季肋部痛を主訴に来院した.腹部超音波,腹部CTにおいて胆嚢を囲むように腫瘤が存在した.胆嚢癌と診断し肝右3区域切除を施行した.病理組織学的に低悪性度の腫瘍細胞が胞巣状に配列し,Grimelius,chromograninA染色陽性で胆嚢カルチノイドと診断した.術後,残肝S2の転移,右腎転移,大動脈周囲リンパ節転移および右副腎転移などを認めたが,種々の治療により6年9か月の生存が得られた.
索引用語
carcinoid tumor, gallbladder, endocrine cell carcinoma
別刷請求先
日比野 茂 〒376-0024 桐生市織姫町6-3 桐生厚生総合病院外科
受理年月日
2001年12月12日
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