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第35巻 第6号 2002年6月 [目次] [全文 ( PDF 65KB)]
症例報告

骨盤腹膜炎により直腸尿管狭窄を来した1例

鈴木 修司, 木村 政人, 田中 精一, 小池 伸定, 今里 雅之, 林 恒男, 鈴木 衛, 羽生 富士夫, 伴 慎一

八王子消化器病院, 埼玉医科大学病理学教室

 症例は57歳の女性.腹部膨満感,便秘を主訴に当院入院となった.注腸造影検査では直腸のRa領域を中心に長い距離の全周性狭窄を認めた.大腸内視鏡検査では歯状線から約15cmの直腸に全周性の狭窄を認めたが,粘膜面は平滑であった.CT検査では直腸壁の全周性肥厚と仙骨前面に境界不明瞭な腫瘤を認め,これにより右尿管が巻き込まれ右水腎症を呈していたが,腫瘍マーカーは正常であった.以上よりびまん浸潤型の直腸癌を疑って手術施行した.主病巣は左卵巣を中心とした腫瘤で,直腸,回腸,右尿管を巻き込んで一塊となっていた.低位前方切除,小腸部分切除,右尿管部分切除,尿路再建術を施行した.病理組織学的検査では子宮内膜症や悪性所見はなく,放線菌による卵巣を中心とした炎症性肉芽組織による2次性直腸狭窄であった.術後経過は良好であった.いわゆる骨盤腹膜炎による直腸・尿管狭窄はまれで,診断に苦慮したため報告した.

索引用語
pelvic peritonitis, rectal stricture, ureter stricture

日消外会誌 35: 692-695, 2002

別刷請求先
鈴木 修司 〒192-0903 八王子市万町177-3 八王子消化器病院

受理年月日
2002年2月27日

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