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第38巻 第11号 2005年11月 [目次] [全文 ( PDF 936KB)]
原著

予後良好なss胆嚢癌の条件―ss浸潤部の最大径からみた予後―

原 隆志, 河島 秀昭, 石後岡 正弘, 樫山 基矢, 高梨 節二, 吉田 信, 細川 誉至雄

勤医協中央病院外科

 目的:ss胆嚢癌切除例の予後因子を検討し,ss浸潤部の水平方向最大径が予後因子となるかどうかを検討する.対象と方法:1975年6月から2002年9月までに当院で切除された胆嚢癌69例中,深達度ssでhinf1aを含みbinf(+)を除外した28例を対象に病理組織学的結果と予後との関連を検討した.結果:男性6例,女性22例,平均年齢67.6歳(45~82歳).平均観察期間5.1年(0.5~27.3年),術死,他病死を含む5年生存率は48.0%であった.各術式間の予後に差はなかった.肉眼型では乳頭膨張型,結節膨張型,組織型ではpap,tub1,占居部位では体底部限局例,ly,v,pn,hmはいずれも陰性例が良好であったが有意差はなかった.em,bm陽性例はいずれも有意に予後不良で,n(+)の7例も有意に予後不良であった.INFαの5生率は83.3%と有意に予後良好であったが,1例がn(+)で11か月後に癌死した.ss浸潤部の水平方向最大径10 mm未満8例の5生率は83.3%と,10 mm以上(34.3%)より有意に予後良好で,死亡した1例はbm陽性で追加手術の許されなかった症例であった.考察:予後良好なss胆嚢癌の条件としてINFα,浅いss浸潤などが報告されているが,今回の検討ではss浸潤部の水平方向最大径10 mm未満が予後良好な条件であった.EUSなどによるss浸潤の術前診断はある程度可能との報告もあり,術式選択の際に有用な指標となりえると考えられた.

索引用語
ss gallbladder cancer, maximal horizontal size invading subserosal layer, prognostic factor

日消外会誌 38: 1652-1658, 2005

別刷請求先
原  隆志 〒007-8505 札幌市東区伏古10条2-15-1 勤医協中央病院外科

受理年月日
2005年4月27日

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