症例報告
Rokitansky-Aschoff洞原発進行胆嚢癌の1例
服部 正也, 久納 孝夫, 横井 俊平, 佐伯 悟三, 岡田 禎人, 柴原 弘明, 安部 哲也, 佐藤 健一郎, 河原 健夫, 早川 清順*
安城更生病院外科, 同 病理科*
症例は50歳の男性で,検診のUSで胆嚢壁肥厚を指摘されて来院した.腹部造影CT,ERCP,MRCP,EUSで胆嚢全域に壁肥厚と内腔の狭小化,結石および壁在結石を疑う像を認めた.明らかな胆嚢癌合併の所見はなく,胆嚢腺筋症と慢性胆嚢炎の合併の可能性が高いと判断し,腹腔鏡下胆嚢摘出術(全層切除)を施行した.摘出標本の肉眼所見では胆嚢壁の肥厚を認めたが,粘膜面に腫瘍性病変を認めなかった.病理組織学的検査所見ではRokitansky-Aschoff洞(以下,RAS)の上皮に高分化型管状腺癌を認め,漿膜下浸潤,高度な神経周囲浸潤も伴っていた.標本を全割し検索を行ったが,胆嚢内腔の粘膜面には癌を認めなかった.後日,肝床切除・胆管切除・リンパ節郭清を追加したが悪性所見は認めなかった.RAS原発胆嚢癌はまれで,その報告のほとんどがRAS上皮内に限局する早期癌である.今回,我々はRAS原発の進行胆嚢癌と考えられた症例を経験したので報告する.
索引用語
advnced gallbladder cancer, Rokitansky-Aschoff sinus
日消外会誌 39: 1822-1826, 2006
別刷請求先
服部 正也 〒446-8602 安城市安城町東広畔28 安城更生病院外科
受理年月日
2006年4月26日
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