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第40巻 第12号 2007年12月 [目次] [全文 ( PDF 909KB)]
症例報告

Infliximabが著効した巨大会陰欠損を伴ったクローン病の1例

大橋 勝久, 古川 聡美, 小村 憲一, 山名 哲郎, 岡本 欣也, 高橋 知子, 小原 邦彦, 岡田 大介, 佐原 力三郎

社会保険中央総合病院大腸肛門病センター

 症例は25歳の男性で,近医より管理困難な巨大肛門周囲膿瘍の診断で紹介入院となった.当初クローン病を強く疑ったが,入院後の検査では消化管病変認めず,後日行ったデブリッドメントの会陰組織よりクローン病の診断にいたった.会陰部は難治創化し,大きな組織欠損の状態となった.疼痛もひどく,麻薬製剤投与でも除痛不十分であったが,Infliximabの投与により速やかな除痛と創傷治癒を認めた.自験例のような巨大な組織欠損と疼痛に対しInfliximabが著効した報告は本邦では認めなかった.

索引用語
Crohn's disease, infliximab, anal fistula

日消外会誌 40: 1950-1954, 2007

別刷請求先
大橋 勝久 〒700-8558 岡山市鹿田町2-5-1 岡山大学医学部付属病院消化器腫瘍移植外科

受理年月日
2007年5月30日

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