胃切除および補助化学療法により術後2年以上生存した胃小細胞癌の2例

中山　洋, 石田　康彦, 宗友　良憲, 向井　晃太, 大山　直雄, 平山　隆則, 岡島　邦雄

姫路中央病院胃腸科外科

　全胃癌中0.06～0.2％と極めてまれな胃小細胞癌2例を報告する．症例1は63歳の男性で，MU, post, cType 3, cT3（SE），cN0, cH0, cP0, cM0, cStage IIにてD2胃全摘術，Roux-en-Y再建を施行し，pT3（SE），pN1 {No.3（2/10）}，INFβ, int, ly0, v0, fStage IIIAであった．症例2は64歳の男性で，L, post, cType 2, cT3（SE），cN0, cH0, cP0, cM0, cStage IIにて幽門側胃切除術，D2リンパ節郭清，Roux-en-Y再建を施行し，pT3（SE），INFα, med, ly1, v1, PN2, fStage IIIBであった．症例1は術後2年2か月目で再発死，症例2はTS-1の3年長期投与後，術後3年10か月現在無再発生存中である．胃小細胞癌に対する治療として，積極的な胃切除とリンパ節郭清および長期補助化学療法の有効性が示唆された．

索引用語
stomach, small cell carcinoma, neuroendocrine neoplasia

別刷請求先
中山　　洋　〒672-8501　姫路市飾磨区三宅2-36　姫路中央病院胃腸科外科

受理年月日
2007年6月27日

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