症例報告
腹腔鏡補助下に切除した大腸神経線維腫の1例
野中 隆, 柴田 良仁, 黨 和夫, 本庄 誠司, 内藤 愼二*, 岡 忠之
独立行政法人病院機構嬉野医療センター外科, 同 病理*
患者は71歳の男性で,検診目的の大腸内視鏡検査にて,下行結腸に粘膜下腫瘍を指摘され,精査加療目的で当院へ紹介となった.下行結腸の病変は超音波内視鏡検査や腹部造影CTでは指摘できなかったが,大腸内視鏡検査にて管腔の約1/2周性の陥凹を伴う粘膜下腫瘍を認め,下行結腸粘膜下腫瘍の診断のもと,腹腔鏡補助下結腸切除を施行した.下行結腸の病変は病理組織学的には,被膜を有さない境界不明瞭な粘膜下の腫瘍性病変で,神経線維腫と診断された.大腸に発生する神経線維腫は極めてまれで,術前診断は困難であるといわれている.今回,下行結腸に発生し腹腔鏡下にて切除した大腸神経線維腫の1例を経験したので報告する.
索引用語
neurofibroma, colon, laparoscopic surgery
別刷請求先
野中 隆 〒843-0301 嬉野市嬉野町大字下宿丙2436 独立行政法人国立病院機構嬉野医療センター外科
受理年月日
2007年9月26日
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