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第42巻 第5号 2009年5月 [目次] [全文 ( PDF 777KB)]
症例報告

胃癌切除によりネフローゼ症候群が寛解した1例

池永 照史郎一期1)2), 大石 晋1), 堤 伸二1)2), 久保 寛仁1), 中井 款1), 松谷 英樹1), 吉崎 孝明1), 舘岡 博1)

大館市立総合病院外科1), 弘前大学消化器外科2)

 ネフローゼ症候群にはしばしば悪性疾患が潜んでいることがすでに知られており,胃癌とネフローゼ症候群との関係を示唆する報告が散見される.症例は82歳の女性で,全身倦怠感,両下肢の浮腫を主訴に当院内科受診した.血液・尿検査からネフローゼ症候群にて当院内科入院となる.精査の結果,進行胃癌の診断を得て,幽門側胃切除(D1+α)を施行した.腫瘍は低分化型腺癌でT3,N1,H0,P0,CY1,Stage IV,Cur Cであった.術後5日目より,尿中蛋白の減少を認め,その後も下肢の浮腫は消失し,血液・尿検査でも尿蛋白も少量認める程度であった.術後12か月を経過するが,血清中蛋白は基準値範囲内を維持しているとともに,幸いなことに再発の兆候もみられていない.非治癒切除ながらもネフローゼ症候群の軽快を認めたことは,今後の手術適応に対して指標になると思われた.

索引用語
advanced gastric cancer, nephrotic syndrome, non curative surgery

日消外会誌 42: 489-494, 2009

別刷請求先
池永照史郎一期 〒036-8562 弘前市在府町5 弘前大学医学部医学科消化器外科講座

受理年月日
2008年11月19日

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