第75回日本消化器外科学会総会in 和歌山

開催概要
About JSGS 2020

開催概要

会長挨拶

第75回日本消化器外科学会総会
会長 山上 裕機
和歌山県立医科大学外科学第2講座 教授

第75回日本消化器外科学会総会開催にあたって

 2020年7月2日〜4日に和歌山市で第75回日本消化器外科学会総会を開催する予定でしたが,世界的な新型コロナウイルス感染拡大により,2020年12月15日(火)・16日(水)・17日(木)に会期を延期することにいたします.
 東京オリンピックも2021年に延期となりました.本学会も2020年の夏に開催することはできませんが,会員の先生方の総力をあげての献身的な治療により,12月には感染が収束し,歴史と伝統のある本学会総会を開催できるように和歌山県立医科大学外科学第2講座をあげて準備いたします.
 先生方と12月に和歌山の現地またはオンラインで会えることを心から楽しみにしております.

 和歌山県立医科大学は1945年(昭和20年)2月の開学以来,2020年で75周年を迎えます.本学会を和歌山で開催するのは初めてであり,75年を経て会員の先生方を和歌山にお迎えすることができます.遠路のため,また12月に延期になったことから,交通や宿泊の面でご不便をかけるかもしれませんが,できるだけの準備をして質の高い学会にしたいと願っています.

 和歌山は医聖・華岡青洲が1804年に世界に先駆け全身麻酔で乳癌手術を行った地であり,和歌山県立医科大学の建学理念は青洲の精神を受け継いでいます.また,学章はそのときに使用した麻酔薬の主成分であるマンダラゲをモチーフにしています.
 第75回総会のテーマは,『活物窮理 ArtとScienceの融合によるエビデンスの発信』としました.活物窮理(かつぶつきゅうり)とは,青洲の医療に対する考え方を示すものであり,『活物すなわち患者さんをしっかり診ることにより,物事の本質・天然の理がわかるという意味で,いまの言葉に置き換えると,患者さんをしっかり診ることで新しいエビデンスを発見しなさい』という教えです.エビデンスに立脚した消化器外科手術こそ,真に患者さんのためになります.外科のエビデンスを発信するには,卓越した手術手技(Art)と質の高い外科研究(Science)の融合が必須です.

 日本消化器外科学会の任務は大きく分けて3つあると常々考えていました.すなわち,(1) 消化器外科医の生涯教育・専門医の育成,(2) 新規外科手術の開発,(3)消化器外科のエビデンスを発信することの3項目により,日本の消化器外科医がリーダーとして国際社会に貢献することが本学会の任務です.先達のご努力により,世界に冠たるレベルの高い専門医制度が創設され,消化器外科医の教育および専門医の育成を推進してきました.また,学会発表を通じて新しいコンセプトの手術手技の開発やエビデンスの発信がなされてきたことは周知です.将来に向けて,これらをさらに活性化していくことが現役世代のわれわれの責務です.

 このような背景を受けて,和歌山での本学会は,卓越した手術手技(Art)と外科研究(Science)の融合によるエビデンスの発信を目指します.これこそ,今回のテーマである『活物窮理』の精神です.

 12月の和歌山は紀州みかんの季節であり,海・山の幸が豊富な季節です.学会会場には紀州みかんをふんだんにご用意し,発表の合間に楽しんで頂けるようにします.また,学会での発表・討議の後は,和歌山の名産を満喫いただけるように準備いたします.
 12月の会期には新型コロナウイルス感染がまだまだ収束しているとはいえない状況ですが,ぜひとも多くの先生に現地またはオンラインでご参加賜りますよう宜しくお願い申し上げます.

Hiroki Yamaue

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