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男女共同参画WGについて

理事長 ご挨拶

男女共同参画ワーキンググループホームページ開設に寄せて

日本消化器外科学会 理事長 北川 雄光

日本消化器外科学会 理事長 北川 雄光

 消化器外科医は、消化器がん手術や良性疾患の予定手術のみならず急性腹症や胸腹部外傷を含む急性期医療全般を担当し、地域における医療の最前線を支えてきました。現在も手術だけでなく内視鏡検査・治療、がん薬物療法や緩和医療まで担っている消化器外科医は多く、厳しい労働環境に置かれている外科医も少なくありません。こうした消化器外科という分野の特性から、女性外科医の活躍、男女共同参画の実現は他領域に比べやや遅れがちであったことは事実です。しかし、これを「仕方ない」と諦めてはならないのです。

 現在の日本消化器外科学会の会員数の動向を見ると、新規入会者が漸減し、私自身を含む60歳代の外科医の割合が増えています。過酷な労働環境や診療に伴うリスクの影響で、消化器外科学の将来を担う30歳代、40歳代の医師の割合が従来に比べて減少していることは、消化器外科という国民の健康や福祉に極めて密接な領域の衰退すら懸念されるところです。また、一方では医学部学生、医師全体に占める女性の比率が増加し、消化器外科領域でも女性外科医、女性の消化器外科専門医が徐々に増加してきています。現在の内視鏡外科手術の隆盛に加えて、今後ロボット支援手術や遠隔手術指導などが大きく発展するであろうSociety 5.0においては、女性外科医が活躍しやすい環境が整うことが期待されています。

 そうした中で、我々消化器外科医自身が時代に合わせて考え方を変化させる必要があります。我々世代が先輩から教えて頂いた外科医の心得として「術者として手術したら24時間、365日、生涯にわたって患者さんに責任を持て」というものがあります。医の倫理として当然あるべき姿勢ではありますが、現在は「個人でなく、チームとして、外科医だけでなく他職種と連携して責任を持つ時代、患者さんを守る時代」となっています。女性外科医を支援するためには、一緒に働く男性医師をも支援し、継続可能な労働環境の改善、医療の効率化とさらなる質の向上に努める必要があります。チーム医療やタスクシフトの推進を限られた人的資源の中で行なっていくには、デジタルトランスフォーメーションを駆使して、「人以外へのタスクシフト」も行なわなくてはなりません。

 日本消化器外科学会では、昨年女性評議員や理事の人数を少なくとも女性会員比率に近づけるべく、制度改革を行いました。また、若手医師の活動を活性化し、若手医師の意見を今後の学会運営に反映させるためにUnder 40委員会を発足いたしました。こうした新規事業の開始や数値目標設定だけでは、問題の解決にはなりませんが、まず一歩ずつ目に見える形で改革を進めていくことが重要です。

 今回、調 憲理事、野村幸世男女共同参画ワーキンググループ長のリーダーシップ、関係の皆様のご尽力でこのホームページが開設されましたことを大変喜ばしく頼もしく感じております。このホームページを通じて皆様と課題を共有し、少しでも見える形で目標に向けて前進して参りましょう。

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