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消化器外科医の働き方

大学病院勤務
高野 奈緒 先生

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高野 奈緒 先生
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構勤務
高野 奈緒 先生
卒後19年目
(2022年時点)

 私のキャリアは外科医としてもちょっと特殊かもしれません。臓器別といわれると肝胆膵外科にはなりますが、主に消化器外科の癌領域における臨床試験、治療開発に係る業務に携わりたいという希望から、ご縁をいただき大学からの出向という形で、現在は医薬品医療機器総合機構(PMDA)の新薬審査第五部で、医薬品の審査、治験開発相談等に従事しております。しかも、単身赴任の週末婚(夫は泌尿器科@大学病院勤務)です。

 もともと学生の頃から外科医、特に癌の外科に進もうとは考えてはいたものの、まさかこのような道へ進むとは当時は想像もできず、漠然と、手術の上手なよい外科医になりたいと思っていた程度だったかなと思いますが、年齢を重ねれば仕事だけでなく人生も諸々の経験を積んでいくわけで、大切なものも変わっていきますし、変化をしながらも自分の望む生き方・働き方へ向かっていくものなのだと、あらためて思っているところです。

 私自身は専門医の取得も学位の取得も、ごくごく一般的な時期で、正直特段優秀というわけでは全くありません。ただ、この世界へ進みたいと思うきっかけとご縁をくださった諸先輩方に、そして何より今の生活を全面的にバックアップしてくれる家族に支えられて今の自分があるのは間違いありません。なかなか、医者になって早々に、キャリアプランまで綿密に練るなんてことは難しく、逆に焦りと不安にかられて理想に縛られては寂しいですから、これから外科を志す(あるいは、迷っている)先生方には、自分の成長とともに目標も変化と進化を遂げるのだというぐらいに構えて、伸びやかに、自身のやりたい仕事に邁進していただきたいと思います。もちろん、苦しい時期がないわけではないですが、真摯に向き合えば、必ず周囲の人も助けてくれるし、自身も周囲の人たちも、変化していくはずです。そして、キャリアは様々な形に広がっていきますし、もちろん、多様であってよいと思いますので、希望をもって、前に進んでいただくことを願います。

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